直列2気筒(180度クランク)エンジンの慣性力・偶力

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概要

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以下の直列2気筒(180度クランク)4ストロークエンジンについて慣性力及び慣性偶力を解析する。
シリンダは前から1,2の順番である。
前から見るとエンジンは右回転である。
点火順序は 1-2 とする。
点火間隔は180度 540度・・・であり等間隔でない。
クランクピンの配置は、下図のとおりである。
1 2
角度を入力して指定角度をクリックすると横断図及び右側面図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
角度θ=

※θはクランクシャフトを中心とし鉛直方向とクランクピンに挟まれた右回りの角度である。
各シリンダー横断図・右側面図
x x y z

特徴

自動車では採用されていないが、バイク カワサキ Z650RSで採用されている。
バイク カワサキ Z650RS
種類 水冷直列2気筒
ボア×ストローク 83×60
排気量 649
馬力 50Kw /8000rpm
トルク 63N・m/6700rpm

各気筒の行程

下図は青が吸気バルブが開いている期間、赤が排気バルブが開いている期間を示している。グラフの左側の数字はシリンダ番号を示している。

1次慣性力

エンジンが1回転に1回発生する成分で、cos \theta に係数を乗じたものである。
各気筒を合成した慣性力は下式となる。
\cos \theta +\cos (\theta + \pi)=0
以上の結果より1次慣性力はキャンセルされる。

2次慣性力

エンジンが1回転に2回発生する成分で、cos 2 \theta に係数を乗じたものである。
各気筒を合成した慣性力は下式となる。
 \cos 2 \theta+\cos 2(\theta + \pi)=2 \cos 2 \theta
以上の結果より2次慣性力は単気筒の2倍となる。
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
\displaystyle F=M \omega ^2 S (\frac{1}{2 \lambda} + \frac{1}{64 \lambda^3}+\frac{15}{4096 \lambda^5})\cos 2 \theta
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

4次慣性力

エンジンが1回転に4回発生する成分で、cos 4 \theta に係数を乗じたものである。
各気筒を合成した慣性力は下式となる。
 \cos 4 \theta+\cos 4(\theta + \pi))=2 \cos 4 \theta
以上の結果より4次慣性力は単気筒の2倍となる。
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
\displaystyle F=-M \omega^2 S (\frac{1}{32 \lambda^3}+\frac{3}{1024 \lambda^5})\cos 4 \theta
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

6次慣性力

エンジンが1回転に6回発生する成分で、cos 6\theta に係数を乗じたものである。
各気筒を合成した慣性力は下式となる。
 \cos 6 \theta+\cos 6(\theta + \pi)=2 \cos 6 \theta
以上の結果より6次慣性力は単気筒の2倍となる。
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
\displaystyle F=M \omega^2 S \frac{9}{4096 \lambda^5}\cos 6 \theta
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

1次慣性偶力

1気筒と2気筒の中間をエンジンの中心とする。
2気筒目は、1気筒目に対して逆方向ないので、距離はマイナス表記にする。
鉛直方向の上を+方向とする。
モーメントは、力×距離なので、ボアピッチをaとすると
各気筒のモーメントを合成すると下式となる。
\displaystyle \frac{a}{2}  \cos \theta -  \frac{a}{2}  \cos ( \theta - \pi )
\displaystyle   a \cos \theta
上記の式よりエンジンの回転に合わせてエンジン中心に対して左右にゆられることになる。
実際の慣性偶力の値は、以下のとおりである。
\displaystyle M \omega^2 \frac{S}{2}  a cos \theta
M:往復質量/気筒 S:ストローク
ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

2次慣性偶力

1気筒と2気筒の中間をエンジンの中心とする。
2気筒目は、1気筒目に対して逆方向ないので、距離はマイナス表記にする。
鉛直方向の上を+方向とする。
モーメントは、力×距離なので、ボアピッチをaとすると
\displaystyle  a \frac{1}{2} \cos 2\theta - a \frac{1}{2} \cos 2( \theta -  \pi )
\displaystyle =0
よって、打ち消しあう。