VVEL(Variable Valve Event & lift)バルブ作動角・リフト量連続可変システム

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概要

VVEL(Variable Valve Event & lift)はNISSANが西暦2007年よりVQ37VHRエンジンに装備されたバルブ作動角・リフト量連続可変システムです。
システム自体は日立オートモティブシステムズ株式会社のVELを流用したものです。
本ページはHTML5でSVGを使用しています。
下図はVVELのフォームのボタンをクリックすることによりカムを動作させたりリフト量を変化の様子を見ることができます。
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角度θ1=
角度θ2=

ドライブシャフト 偏心カム リンクA ロッカーアーム リンクB アウトプットカム バルブリフター コントロールシャフト バルブリフト量の特性 カムアングル バルブリフト SVGの代替画像
下図は、最大リフトと最小リフトを比較したところです。 コントロールシャフトを回転させるとD点が移動します。
D点の移動によりロッカーアームの入力側のA-Oと出力側のB-Oの長さの比が変わります。このことによりロッカアームの支点が移動によりリフト量を変化させることができます。
リフト量の変化に伴い、バルブの開角度も変化します。 ロッカーアームの支点が最大時から最小時において左側に移動することにより、リンクBが上側に移動し、カムの動作角度が減少し、リフト量が減ります。
最大リフト A O B D 最小リフト A O B D SVGの代替画像
2007年10月のSKYLINEの場合、 最小リフトが1.3mm(作動角108度)、最大リフトが12.3mm(作動角288度)となっています。ちなみにVQ35DEの場合、リフト量が10.2mmです。
現在のVVELの場合、0.7~12.3mmのリフトを制御できるようです。
最小リフト量が1.3mm程度なので、スロットルを併用しています。特に高回転時の低負荷領域はリフト量を小さくしてポンピングロスを少なくしたいところですが、 リフト量が少なくなるとバルブのスプリングが少ししか押されなくなり、バルブを閉じるときスプリングがもとに戻る力が弱く、カムの方が先に動作するためタペットとカムに隙間が空き、 バルブが閉じたときにカムにタペットがぶつかるので高回転での低リフトが不可能なのである。